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実家じまいとは?何から始める?費用・手順・片付け・売却まで解説

実家じまい

「親が高齢になり、誰も住まなくなった実家をどうすればいいのだろう」

「実家じまいを考えているけれど、何から始めればいいのかわからない」

「片付けや売却には、どのくらいのお金がかかる?」

このような悩みを抱えている方は少なくありません。

実家じまいでは、家の中を片付けるだけではなく、不動産の名義確認、相続、家財の処分、売却、解体、各種契約の整理など、さまざまな手続きが必要になります。

しかし、最初からすべてを一度に進める必要はありません。

大切なのは、「実家を今後どうするのか」を家族で話し合い、必要な作業を一つずつ整理していくことです。

この記事は次のような人におすすめ!

  • 実家じまいを何から始めるか迷っている人
  • 片付けや費用について知りたい人
  • 実家を売るか残すか悩んでいる人

この記事では、実家じまいを検討している方に向けて、実家じまいの意味や始めるタイミング、実家じまいの手順、片付け方法、費用、売却方法までわかりやすく解説しています。

これから実家について考え始める方は、まずこの記事で全体の流れを確認してみてください。

実家じまいとは?

実家じまいとは、親が住んでいた家や家族が長年暮らしていた家について、今後誰も住まないことなどをきっかけに、片付けや処分、売却などを行って整理することです。

明確な法律上の用語ではありませんが、一般的には、

  • 家財道具を整理する
  • 不用品を処分する
  • 不動産の名義を確認する
  • 相続について確認する
  • 電気・ガス・水道などを整理する
  • 土地や建物を売却する
  • 必要に応じて建物を解体する

といった作業をまとめて「実家じまい」と呼ぶことがあります。

単なる「家の片付け」ではなく、実家という不動産そのものを今後どうするのか決めることまで含めて考えるのがポイントです。

なぜ実家じまいが必要になるの?

実家じまいを考える理由は家庭によって異なります。

代表的なのが、親が高齢者施設などへ入居して実家に戻る予定がなくなったケースです。

また、親が亡くなって実家を相続したものの、子どもはすでに別の地域に住宅を持っており、誰も住む予定がないというケースもあります。

親が亡くなった後の実家については、相続や名義変更、売却、空き家の管理など、状況に応じてさまざまな手続きが必要になります。
何から進めればよいのか分からない方は、「親が亡くなった後の実家はどうする?相続・名義変更・売却・空き家対策まで解説」も参考にしてください。

誰も住まないからといって、そのまま放置してよいわけではありません。

住宅を所有している限り、固定資産税などの負担が発生するほか、建物や庭の管理も必要になります。

長期間放置すれば建物の劣化が進み、売却しようと思ったときに状態が悪くなっている可能性もあります。

「まだ急がなくてもいい」と先送りするのではなく、今後住む人がいないことが分かった段階で、少しずつ実家の将来を考えておくことが大切です。

実家じまいはいつから始める?

実家じまいを始めるタイミングに明確な決まりはありません。

ただし、可能であれば親が元気なうちから話し合っておくことをおすすめします。

親本人の意思を確認できれば。。。
  • 「家を残してほしいのか」
  • 「売却しても構わないのか」
  • 「残しておいてほしい物はあるのか」
  • 「土地や建物の権利関係はどうなっているのか」

相続後に初めて実家について調べると、必要な書類が見つからなかったり、家族の意見がまとまらなかったりすることがあります。

すぐに家を売る必要はなくても、実家を将来どうするかについて家族で話すこと自体が、実家じまいの第一歩です。

実家じまいは何から始める?基本的な7つの手順

実家じまいを考え始めると、

「片付けから?」

「不動産会社に相談する?」

「相続手続きが先?」

と迷ってしまうかもしれません。

家庭によって順番は多少異なりますが、基本的には次の流れで整理すると進めやすくなります。

STEP1 家族で実家をどうするか話し合う

まずは、実家を今後どうするのか家族で話し合います。

売却するのか、家族の誰かが住むのか、賃貸として活用するのか、しばらく所有するのか。

方向性によって必要になる手続きが大きく変わります。

特に兄弟姉妹がいる場合は、一人だけで判断せず、関係者で認識を合わせておくことが重要です。

STEP2 土地・建物の名義を確認する

次に確認したいのが、不動産の所有者です。

「当然、父親名義だと思っていた」という場合でも、実際に確認すると祖父母など以前の世代の名義が残っているケースがあります。

売却を予定している場合、所有者や相続関係の確認は特に重要です。

登記事項証明書などを取得して、土地・建物の登記状況を確認しましょう。

STEP3 必要な書類や貴重品を探す

家の中を一気に処分する前に、重要な書類や貴重品を確認します。

  • 権利証・登記識別情報
  • 預貯金関係の書類
  • 保険関係の書類
  • 印鑑
  • 通帳
  • 有価証券関係
  • 契約書
  • 写真・アルバム
  • 貴金属
  • 思い出の品

片付け業者へ依頼する場合でも、重要書類や貴重品については、できるだけ事前に家族で確認しておきましょう。

STEP4 家財や不用品を片付ける

必要なものを確保したら、家財を整理していきます。

「残すもの」「売るもの」「譲るもの」「処分するもの」などに分けると進めやすくなります。

実家には数十年分の家財が残っていることもあり、想像以上に時間がかかる場合があります。

自分たちだけでは難しい場合は、不用品回収や遺品整理などの専門業者を利用する方法もあります。

STEP5 実家の価値を調べる

売却する可能性があるなら、早めに現在の不動産価値を確認しておきましょう。

「古い家だから価値がない」と思っていても、土地に価値がある場合があります。

反対に、購入時の価格や固定資産税評価額だけから売却価格を判断することもできません。

不動産会社などへ査定を依頼すると、現在どの程度で売却できそうなのかを把握する材料になります。

STEP6 売却・活用・保有などを決める

不動産の状態や査定結果を確認したうえで、実家をどうするか具体的に決めます。

主な選択肢としては、次のような方法があります。

  • 中古住宅として売却する
  • 不動産会社に買い取ってもらう
  • 更地にして売却する
  • 賃貸住宅として貸す
  • 家族が住む
  • 当面所有する

必ずしも「実家じまい=売却」ではありません。

維持費や管理の負担、立地、建物の状態、家族の希望などを踏まえて判断しましょう。

STEP7 ライフラインや各種契約を整理する

誰も住まなくなる場合は、各種契約についても確認します。

電気、ガス、水道、固定電話、インターネット、新聞、NHK、火災保険など、実家に関連する契約を一つずつ整理しましょう。

ただし、売却活動中や片付け中に電気や水道が必要になることもあります。

すべてをすぐ解約するのではなく、実家の処分スケジュールに合わせて手続きするのがポイントです。

実家じまいの片付けはどうする?

実家じまいの中でも、多くの方が苦労しやすいのが家財の片付けです。

長年暮らしてきた住宅には、家具や家電だけでなく、衣類、食器、書類、写真、趣味用品など膨大な量の物が残っています。

一度に全部片付けようとすると負担が大きくなるため、部屋ごと・種類ごとに少しずつ進める方法がおすすめです。

まず「捨てる」ではなく「残すもの」を決める

実家の片付けでは、いきなり不用品を捨て始めないことが大切です。

最初に、

「絶対に残すもの」

「家族に確認するもの」

「売却できそうなもの」

を分けておきます。

特に写真、手紙、形見などは、一度処分すると元に戻せません。

判断に迷ったものを一時的に保管する「保留箱」を作る方法もあります。

自分で片付ける場合

時間に余裕があり、家財の量がそれほど多くない場合は、自分たちで片付ければ費用を抑えられます。

自治体の粗大ごみや一般ごみとして少しずつ処分する方法もあります。

一方、遠方に住んでいる場合や大型家具が多い場合、短期間ですべて処分するのは簡単ではありません。

交通費やレンタカー代などを考えると、業者へ依頼したほうが負担を減らせるケースもあります。

業者へ依頼する場合

家財が大量に残っている場合は、遺品整理業者や片付け業者などへ依頼する方法があります。

業者を利用すれば、家具・家電などをまとめて整理できるため、実家じまいにかかる時間を短縮できます。

ただし、料金やサービス内容は業者によって異なります。

複数社から見積もりを取り、

「どこまで料金に含まれているか」

「追加料金が発生する条件は何か」

を確認してから依頼しましょう。

実家じまいにはいくらかかる?主な費用

実家じまいの費用は、住宅の広さや家財の量、建物の状態、売却方法などによって大きく異なります。

そのため「実家じまいには一律○万円かかる」と考えるのではなく、必要になる費用を項目ごとに整理することが重要です。

主な費用として考えられるのは、下記のようなものです。

  • 家財整理・不用品処分費
  • 遺品整理費
  • ハウスクリーニング費
  • 引っ越し・運搬費
  • 建物解体費
  • 不動産売却に伴う費用
  • 登記などの手続き費用
  • 税金
  • 売却までの維持管理費

特に家財処分と建物解体は、住宅の規模によって大きな金額になる可能性があります。

実家じまいを検討するときは、片付けだけでなく「最終的に実家をどうするか」まで含めた総額を考えましょう。

主な費用目安
遺品整理・家財整理3万円台〜20万円超
ハウスクリーニング数万円〜
木造住宅の解体1坪あたり約3.5万円が一つの参考値
相続登記原則、固定資産評価額×0.4%+書類取得費等
不動産売却仲介手数料・印紙税など
売却に伴う税金売却益・所有期間・特例などにより異なる

特に費用が大きくなりやすいのが、家財整理と建物の解体です。荷物が多い場合や大型家具・家電が残っている場合、建物への重機の搬入が難しい場合などは、目安を上回ることがあります。実際に業者へ依頼するときは、複数社から見積もりを取って比較するとよいでしょう。

実際にどのくらいのお金が必要になるのか知りたい方は、「実家じまいの費用はいくら?片付け・解体・売却の相場と総額を解説」で詳しく紹介しています。

実家じまいで家を売却する方法

今後家族が住む予定がない場合、実家の売却は有力な選択肢の一つです。

売却方法は大きく分けると「仲介」と「買取」があります。

不動産会社の仲介で売却する

仲介は、不動産会社に購入希望者を探してもらう方法です。

広告などを通じて一般の購入希望者を探し、条件が合えば売買契約を締結します。

買主を探す期間が必要になる一方、市場で購入希望者を募ることができます。

売却を急いでいない場合は、まず仲介による売却を検討する方法があります。

不動産会社に買い取ってもらう

買取は、不動産会社などが直接物件を購入する方法です。

一般の購入希望者を探す必要がないため、条件がまとまれば比較的短期間で売却できる可能性があります。

一方、買取価格は仲介による売却価格とは異なる傾向があります。

「できるだけ早く手放したい」

「家財が残っている」

「古い住宅なので一般の買主が見つかるか心配」

といった場合には、買取も比較対象になります。

古い実家は解体してから売ったほうがいい?

古い実家の場合、

「建物を壊して更地にしたほうが売れるのでは?」

と考える方もいるでしょう。

しかし、売却前に自己判断で解体するのはおすすめできません。

中古住宅として購入したい人がいる可能性もありますし、古家付き土地として販売できる場合もあります。

また、建物を解体すると費用が発生するだけでなく、土地にかかる税負担の扱いが変わる場合もあります。

まずは建物がある状態で不動産会社などに相談し、

「そのまま売却する」

「古家付き土地として売る」

「解体して更地にする」

といった方法を比較してから決めましょう。

遠方の実家でも実家じまいはできる?

現在住んでいる場所と実家が離れているケースも珍しくありません。

遠方の実家じまいでは、何度も現地へ通うと交通費や時間の負担が大きくなります。

現地へ行く回数を減らすポイント
  • 必要書類の確認日
  • 家財整理の日
  • 業者の見積もり日
  • 不動産会社との打ち合わせ日

などを事前に決めておきましょう。

片付けや不動産査定など、専門業者に任せられる部分をうまく活用することで負担を減らせる場合があります。

実家じまいを放置するとどうなる?

誰も住んでいない実家でも、所有している間は管理が必要です。

放置期間が長くなると、次のような問題が発生する恐れがあります。

  • 建物が傷む
  • 雑草や庭木が伸びる
  • 害虫などが発生する
  • 防犯面の心配が増える
  • 周囲へ迷惑をかける可能性がある
  • 固定資産税などの負担が続く
  • 売却時に修繕などが必要になる可能性がある

今すぐ売却するか決められなくても構いません。

まずは「現在どのような状態なのか」「誰が管理するのか」「年間どのくらい費用がかかっているのか」を確認しておきましょう。

実家じまいで後悔しないためのポイント

実家は単なる不動産ではなく、家族の思い出が詰まった場所でもあります。

そのため、金額だけで判断すると、後になって「もっと家族で話しておけばよかった」と感じることもあります。

特に重要なのが、親や兄弟姉妹との情報共有です。

誰か一人で実家じまいを進めるのではなく、

「何を残すのか」

「家をどうするのか」

「費用を誰が負担するのか」

「売却した場合のお金をどうするのか」

などを事前に話し合っておきましょう。

また、片付け業者や不動産会社を選ぶ際も、最初から1社に決めるのではなく、サービス内容や条件を比較することが大切です。

実家を売るか迷ったら、まず現在の価値を知る

実家じまいを進めるうえで、

「売ったほうがいいのか」

「そのまま残したほうがいいのか」

と迷う方も多いでしょう。

判断材料の一つになるのが、現在の実家の価値です。

たとえば、同じ築30年以上の住宅でも、立地や土地面積、接道状況、周辺環境などによって評価は異なります。

そのため、

「古い家だから売れないだろう」

と自分だけで判断する必要はありません。

まず不動産査定を利用し、おおよその売却価格を把握してから今後について考える方法があります。

複数の不動産会社を比較できる査定サービスを利用すれば、それぞれの査定結果を比較することもできます。

【実家の売却価格を調べてみる】

※査定を利用したからといって、必ず売却しなければならないわけではありません。サービスの利用条件や営業連絡の有無などを確認したうえで利用してください。

実家じまいのチェックリスト

何から始めればよいか迷ったら、まず次の項目から確認してみましょう。

□ 親の希望を確認した
□ 兄弟姉妹など家族で話し合った
□ 土地・建物の名義を確認した
□ 相続関係を確認した
□ 権利証など重要書類を探した
□ 通帳・印鑑・貴重品を確認した
□ 残しておく家財を決めた
□ 不用品の量を確認した
□ 実家の現在の状態を確認した
□ 固定資産税など維持費を確認した
□ 不動産の価値を調べた
□ 売却・保有・賃貸などを比較した
□ 電気・ガス・水道などの契約を確認した
□ 火災保険などの契約を確認した
□ 郵便物の送付先を確認した

全部を一度に終わらせる必要はありません。

分からない項目から調べていくことで、実家じまいで何をすべきかが徐々に見えてきます。

実家じまいに関するよくある質問

Q
実家じまいは何から始めればいいですか?
A

まずは実家を今後どうするのか、親や兄弟姉妹など関係する家族で話し合いましょう。そのうえで土地・建物の名義や重要書類、家財の状況などを確認すると進めやすくなります。

Q
親が元気なうちに実家じまいについて話してもいい?
A

むしろ、親本人の意思を確認できるうちに話し合っておくことにはメリットがあります。家をどうしてほしいのか、残したい物は何かなどを確認できます。ただし、親の気持ちに配慮しながら話を進めることも大切です。

Q
実家じまいにはどのくらいの期間がかかりますか?
A

家財の量、相続手続きの有無、不動産の売却状況などによって異なります。片付けだけなら比較的短期間で終わる場合もありますが、売却まで含めると数か月以上かかるケースもあります。期限を決めすぎず、余裕を持って進めましょう。

Q
実家の荷物は全部捨ててから売却するべきですか?
A

必ずしも先にすべて処分する必要はありません。物件や売却方法によって対応が異なるため、大量の家財が残っている場合は、不動産会社へ相談してから処分方法を決める方法もあります。

Q
築年数が古い実家でも売れますか?
A

建物が古くても、土地を含めて売却できる可能性があります。立地や土地の条件などによって評価は異なるため、「古いから売れない」と判断せず、まず査定してもらうとよいでしょう。

Q
実家は解体してから売却したほうがいいですか?
A

必ずしも解体したほうがよいとは限りません。中古住宅や古家付き土地として売却できる可能性もあります。解体費用や税負担なども考慮し、不動産会社などに相談してから判断しましょう。

Q
実家が遠方でも売却できますか?
A

遠方でも売却手続きを進めることは可能です。ただし、物件確認や家財整理、必要書類の準備などで現地対応が必要になる場合があります。オンラインや郵送で対応できる範囲について不動産会社などへ確認するとよいでしょう。

Q
兄弟で意見が違う場合はどうすればいい?
A

売却を急ぐのではなく、それぞれの希望や費用負担などを整理することが重要です。特に共有名義になっている場合などは、処分に関する手続きに関係者の合意が必要となることがあります。状況に応じて司法書士や弁護士などの専門家への相談も検討しましょう。

まとめ|実家じまいは「どうするかを考えること」から始めよう

実家じまいというと、大量の荷物を処分したり、家を売ったりすることをイメージするかもしれません。

しかし、最初にすることは片付けではありません。

「この実家をこれからどうするのか」を家族で考えることがスタートです。

方向性が決まったら、

家族で話し合う
↓
名義・相続関係を確認する
↓
重要書類・貴重品を確認する
↓
家財を整理する
↓
実家の価値を調べる
↓
売却・活用・保有を比較する
↓
各種契約を整理する

という流れで、一つずつ進めていきましょう。

特に誰も住む予定がない実家では、維持管理の負担が長期間続く可能性があります。

「売るかどうかまだ決めていない」という段階でも、現在の実家の状態や価値、維持費を調べることはできます。

実家じまいで大切なのは、焦って処分することではなく、家族が納得できる方法を選ぶために必要な情報を集めることです。

まずはできるところから、実家のこれからを整理していきましょう。