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実家の査定はどう依頼する?不動産査定の種類・流れ・注意点を解説

実家の査定はどう依頼する?不動産査定の種類・流れ・注意点を解説 実家の売却

「実家はいくらで売れるのだろう」「固定資産税の書類にある金額が、実家の価値なのだろうか」と気になっていませんか。

実家の売却を考え始めたら、不動産会社の査定を受けることで、おおよその売却価格を把握できます。ただし、査定額は売却を保証する金額ではありません。1社の査定だけで判断せず、複数社の査定額とその根拠を比べることが大切です。

この記事では、実家の不動産査定の種類や依頼の流れ、査定前に用意したいもの、査定結果を見るときの注意点を分かりやすくまとめます。

この記事は次のような人におすすめ!

  • 実家の査定を依頼する方法と査定の種類
  • 査定額を比べるときに見るべき項目
  • 不動産一括査定を使うメリットと注意点

実家の査定は複数の不動産会社に依頼する

実家の価値を知りたいときは、実家がある地域を取り扱う不動産会社へ査定を依頼します。査定だけであれば、無料で対応する不動産会社が一般的です。

依頼先は1社に絞らず、2〜3社を比較すると判断しやすくなります。不動産会社によって、得意な地域や物件の種類、売却実績が異なるからです。

たとえば、都市部のマンション売却を得意とする会社が、郊外にある古い一戸建ての売却にも詳しいとは限りません。地元の需要や買い手の傾向をよく知る会社のほうが、実際の相場に近い査定額を出せる場合があります。

依頼先を一から探すのが大変な場合は、不動産一括査定を利用する方法があります。実家の所在地や築年数などを入力すると、対応できる複数の不動産会社へまとめて査定を依頼できます。

実家の片付けや相続を含め、全体をどのような順番で進めるか迷っている方は、実家じまいの費用・手順・片付け・売却をまとめた記事もあわせて確認してください。

実家の不動産査定にはどのような種類がある?

家の査定には、主に「簡易査定」と「訪問査定」があります。さらに、売却方法によっては、不動産会社が直接買う場合の「買取査定」を依頼することもあります。

簡易査定(机上査定)

簡易査定とは、不動産会社が現地を訪問せず、入力された物件情報や周辺の取引事例などをもとに価格を算出する方法です。「机上査定」とも呼ばれます。

短い時間で査定結果を受け取れるため、「売るかどうかは決めていないが、実家の価値を知りたい」という段階に向いています。遠方に住んでいて、すぐに現地で立ち会えない場合にも使いやすい方法です。

一方で、家の傷み具合や日当たり、騒音、接している道路の状況などは十分に反映されません。簡易査定の金額は、おおまかな目安として受け止めましょう。

訪問査定

訪問査定は、不動産会社の担当者が実家を訪れ、建物や土地の状態を確認して査定する方法です。室内の傷み、リフォームの履歴、周辺環境、境界や道路の状況なども確認します。

簡易査定よりも多くの情報を使うため、実際の売り出し価格を決める際の参考になります。実家を売却する方向が固まってきたら、訪問査定を依頼するとよいでしょう。

訪問査定を受けたからといって、その会社と契約しなければならないわけではありません。査定結果や担当者の説明を比べてから、売却を任せる会社を決められます。

買取査定

買取査定は、不動産会社が直接実家を買い取る「不動産買取」を前提とした査定です。一般の買い手を探す仲介とは異なり、条件が合えば比較的早く売却を進められます。

ただし、買取価格は、仲介で売る場合に期待できる価格より低くなる傾向があります。不動産会社が買い取った後に、修繕や再販売を行うための費用を見込むからです。

「できるだけ高く売りたい」なら仲介による査定、「価格よりも早さを優先したい」なら買取査定も含めて検討するなど、目的に合わせて使い分けましょう。

不動産鑑定士による鑑定評価

不動産鑑定士による鑑定評価は、不動産会社の無料査定とは異なります。不動産の価値を示す正式な書面が必要な場合などに利用され、基本的には費用がかかります。

実家を売るために相場を知りたいだけであれば、通常は不動産会社の査定から始めれば十分です。相続人同士の話し合いや裁判などで客観的な評価書が必要な場合は、不動産鑑定士への依頼を検討します。

査定額はどのように決まる?

実家の査定額は、築年数だけで決まるものではありません。不動産会社は、土地、建物、周辺環境、法的な条件などをまとめて確認します。

  • 土地の広さや形
  • 最寄り駅や商業施設、学校までの距離
  • 道路への接し方や道路の幅
  • 建物の築年数、構造、間取り
  • 雨漏り、傾き、シロアリ被害などの状態
  • リフォームや修繕の履歴
  • 境界が確認できるか
  • 増築部分や未登記の建物がないか
  • 近隣で売り出されている物件や過去の取引状況

古い実家では、建物の評価が低くても、土地に価値が残っていることがあります。反対に、建物が比較的新しくても、再建築に制限がある土地や需要が少ない地域では、想定より低い査定になる場合があります。

固定資産税の納税通知書などに記載された評価額は、税金を計算するための金額です。不動産市場で実際に売れる価格とは目的が異なるため、その金額だけで実家の売却価格を判断することはできません。

実家の査定を依頼する流れ

1.実家の名義と家族の意向を確認する

査定を依頼する前に、実家の所有者が誰なのかを確認します。固定資産税の書類だけで判断できない場合は、登記事項証明書で登記上の名義を確かめる方法があります。

親が存命で親名義の実家なら、売却するかどうかを決めるのは原則として所有者である親です。子どもが査定の連絡をする場合も、親の意向を確認しておくと話が進みやすくなります。

相続した実家を複数人で共有している場合、実家全体を売るには共有者全員の合意が必要です。相続登記が済んでいない場合や名義関係が複雑な場合は、不動産会社や司法書士に進め方を確認すると安心です。

2.分かる範囲で物件情報を整理する

不動産会社へ伝える情報が多いほど、簡易査定でも実態に近い金額を出しやすくなります。書類がすべてそろっていなくても査定を依頼できる場合はありますが、手元にあるものを確認しておきましょう。

  • 実家の住所
  • 土地と建物のおおよその広さ
  • 築年数や間取り
  • 登記事項証明書
  • 固定資産税の納税通知書や課税明細書
  • 購入時の契約書や重要事項説明書
  • 土地の測量図や境界に関する書類
  • 建築確認に関する書類や建物の図面
  • 修繕やリフォームの記録

書類が見つからないからといって、査定を後回しにする必要はありません。不足している書類を不動産会社へ伝え、どこまで確認できるか相談してみましょう。

3.複数の不動産会社へ簡易査定を依頼する

同じ条件を伝えて複数社へ簡易査定を依頼します。各社へ個別に問い合わせるほか、不動産一括査定を使ってまとめて依頼する方法もあります。

査定を比べるため、雨漏りや設備の故障など、実家について分かっていることは各社に同じ内容を伝えましょう。不都合な情報を隠すと、査定の精度が下がり、売却後のトラブルにつながることもあります。

4.査定額と説明を比較する

結果が届いたら、金額の高さだけでなく、査定の根拠を確認します。近隣のどの物件と比べたのか、実家の長所と売りにくい点をどう評価したのかを聞いてみましょう。

査定額が他社より大幅に高い場合は、その金額で売れる具体的な理由を確認してください。高い査定額で売り出しても、買い手が見つからなければ、後から値下げすることになります。

5.候補の会社へ訪問査定を依頼する

簡易査定の内容や担当者の対応を見て、候補となる会社へ訪問査定を依頼します。遠方で立ち会いが難しい場合は、鍵の受け渡し方法や家族による代理の立ち会いが可能か相談してください。

売却を任せる会社は、訪問査定の結果と売却計画を比較して決めます。査定を依頼した時点では、まだ売却契約を結ぶ必要はありません。

査定額を比較するときのチェック項目

査定額は「一番高い会社を選べばよい」というものではありません。実際に売れる可能性と、売却までの計画を含めて比較します。

  • 査定額の根拠が具体的に示されているか
  • 実家がある地域で戸建てや土地の売却実績があるか
  • 売り出し価格と成約を見込む価格を分けて説明しているか
  • 売却にかかりそうな期間をどのように考えているか
  • 修繕、片付け、解体を安易に勧めていないか
  • 仲介手数料などの費用について説明があるか
  • 良い点だけでなく、売りにくい理由も説明しているか
  • 質問への回答が分かりやすく、連絡方法が合っているか

実家の売却では、家財の片付けや境界の確認、相続登記などが必要になることもあります。そのため、査定額に加えて「売却前に何をするのか」「どの費用が発生しそうか」まで説明してくれる会社が頼りになります。

査定を受ける前に知っておきたい注意点

査定額で売れるとは限らない

査定額は、不動産会社が「このくらいの金額なら売れる可能性がある」と予測した金額です。買い手と合意する売買価格ではなく、不動産会社がその金額で買い取るという約束でもありません。

売り出した後の問い合わせ状況や買い手との交渉によって、実際の売却価格は変わります。査定額には幅があると考え、売却後に手元へ残る金額も試算しておきましょう。

査定前に片付けやリフォームを急がない

査定を受けるだけなら、家の中を完全に空にする必要はありません。家具や家電などが残っていても、査定できる場合がほとんどです。

また、高額なリフォームをしても、その費用を売却価格に上乗せできるとは限りません。解体についても、更地にすると税金や売り方に影響する可能性があります。片付け、修繕、解体は、不動産会社の意見を聞いてから判断するほうが無駄を抑えやすくなります。

所有者の判断能力に不安がある場合は早めに確認する

親名義の実家を売るには、所有者である親が売却内容を理解し、自分の意思で契約できることが原則です。子どもだからという理由だけで、親の家を代わりに売ることはできません。

認知症などにより契約内容の判断が難しい場合は、単純な委任状だけでは売却できないことがあります。状況によって対応が異なるため、不動産会社や司法書士などに確認してください。

売却に必要な費用も確認する

実家を売った金額が、そのまま手元に残るわけではありません。不動産会社へ支払う仲介手数料、契約書に関する税金、登記費用、片付け費用、測量費用などがかかる場合があります。

売却で利益が出た場合は税金がかかる可能性もあります。取得時の契約書があるかどうかや、相続した空き家に使える税の特例などによって計算が変わるため、必要に応じて税務署や税理士へ確認すると安心です。

不動産一括査定を利用するメリット

不動産一括査定の主なメリットは、実家に対応できる複数の不動産会社をまとめて探せることです。実家から離れて暮らしていて、地元の不動産会社をよく知らない方にも向いています。

  • 同じ物件情報を何度も入力する手間を減らせる
  • 複数社の査定額を比較できる
  • 大手と地域密着型の会社を比べられる場合がある
  • 実家の売却相場を把握しやすい
  • 実家のある地域に対応する会社を見つけやすい

実家の価値を知る段階では、簡易査定を複数社へ依頼し、金額と根拠を比べる使い方が適しています。売却をまだ決めていない場合は、そのことを連絡欄などで伝えておくとよいでしょう。

不動産一括査定を使うときの注意点

一括査定を申し込むと、査定を依頼した不動産会社から電話やメールで連絡が入ります。連絡を受けられる会社数に絞り、希望する連絡方法や時間帯を入力できる場合は指定しておきましょう。

また、すべての不動産会社が一括査定サービスに参加しているわけではありません。候補が少ない地域では、実家の近くにある不動産会社へ個別に相談する方法も併用しましょう。

サービスを選ぶ際は、運営会社、個人情報の取り扱い、査定を依頼できる会社、連絡を止めたい場合の窓口などを確認してください。一括査定は会社を選ぶための入口であり、表示された査定額だけで依頼先を決めないことが大切です。

実家の査定に関するよくある質問

Q
査定だけ依頼してもよいですか?
A

売却を決める前に、査定だけ依頼しても問題ありません。「今すぐ売る予定はない」「家族で相談するために価格を知りたい」と伝えておくと、希望に合った案内を受けやすくなります。

Q
実家が散らかったままでも査定できますか?
A

家具や荷物が残っていても査定は可能です。ただし、床や壁、設備の状態を確認できないほど荷物が多い場合は、査定の精度に影響することがあります。通路や確認してほしい場所だけでも見られる状態にしておくとスムーズです。

Q
築年数が古い家でも査定してもらえますか?
A

古い家でも査定できます。建物に価格がつきにくい場合でも、土地として評価される可能性があります。先に解体せず、古家付きのまま売るか、更地にするかを不動産会社へ確認してから判断しましょう。

Q
相続登記が終わっていなくても査定できますか?
A

査定だけであれば、相続登記の前でも相談できる不動産会社があります。ただし、実際に売却を進めるには、相続人の確定や名義変更などが必要です。査定時に相続登記が済んでいないことを伝え、売却までの手続きを確認してください。

Q
実家が遠方にあっても査定を依頼できますか?
A

所在地や広さなどが分かれば、遠方からでも簡易査定を依頼できます。訪問査定では立ち会いを求められることがありますが、鍵の預け方や家族による代理対応について相談できる場合もあります。現地へ行く前に、不動産会社へ対応方法を確認しましょう。

まとめ|実家の査定は金額と根拠を比べよう

実家の価値を知りたいときは、不動産会社の簡易査定から始めると負担を抑えられます。実際の売却を考える段階になったら、訪問査定で建物や土地の状態を詳しく見てもらいましょう。

査定額は売却を保証する金額ではありません。複数社へ同じ条件で依頼し、金額の根拠、地域での売却実績、売却までの計画を比較することが大切です。

依頼先を探す時間が取れない方は、不動産一括査定を使うと、実家に対応できる会社をまとめて比較できます。実家の名義と家族の意向を確認したうえで、売却を決めるための材料を集めることから始めるとよいでしょう。