PR

誰も住まない実家はどうする?空き家になったときの選択肢と判断手順

誰も住まない実家はどうする?空き家になったときの選択肢と判断手順 空き家

親の施設入居や死亡をきっかけに、誰も住まない実家が残ることがあります。売ったほうがよいのか、しばらく残すのか。家族だけでは結論を出せず、時間が過ぎてしまうケースも少なくありません。

しかし、空き家でも固定資産税や管理の負担は続きます。建物の劣化や近隣への影響もあるため、少なくとも「誰が、どのように管理するか」は早めに決めたいところです。

この記事では、誰も住まない実家を売却・賃貸・維持管理・解体する場合の違いと、判断を進める手順を整理します。

この記事は次のような人におすすめ!

  • 誰も住まない実家を放置するリスク
  • 売却・賃貸・維持管理・解体の違い
  • 家族で判断するときの確認事項と進め方

誰も住まない実家は「放置しないこと」が先決

実家を今すぐ売るかどうか決められなくても、管理方法は決めておく必要があります。

人が住まなくなった家は、換気や通水が行われず、傷みやすくなります。雨漏り、庭木の越境、害虫、郵便物の滞留なども起こりやすくなるでしょう。台風や積雪の後に破損へ気づけないこともあります。

建物の一部が落下したり、庭木が隣地へ被害を与えたりすれば、所有者が責任を問われる可能性もあります。管理状態が悪い空き家として自治体から指導などを受ける場合もあるため、「結論が出るまで何もしない」という状態は避けたいところです。

すぐに現地へ行けない場合は、近隣に住む家族や空き家管理サービスへ、巡回を依頼する方法があります。売却や賃貸の検討中でも、一時的な管理は必要です。

空き家になった実家をどうする?主な5つの選択肢

誰も住まない実家の扱いは、主に次の5つに分かれます。建物の状態、立地、家族の意向、維持費を照らし合わせて考えましょう。

1.家族や親族が住む

子どもや親族が住めるなら、空き家の状態は解消できます。思い入れのある実家を残せることも大きなメリットです。

ただし、通勤や通学、建物の老朽化、リフォーム費用まで含めて現実的に考える必要があります。「いつか住むかもしれない」という曖昧な予定だけで残すと、維持費だけが長期間かかるおそれがあります。

住む候補者がいる場合は、入居時期と必要な工事、費用負担を具体的に決めてください。

2.土地と建物を売却する

家族が住む予定がないなら、売却は有力な選択肢です。売却後は、固定資産税や建物管理の負担を無くすことができます。

古い家でも、買主がリフォームする前提で売れることがあり、「古いから売れない」と決めつけず、不動産会社の査定で需要を確かめるとよいでしょう。査定価格だけでなく、売却にかかる期間、想定する買主、修繕や解体の必要性も聞いておくと比較しやすくなります。

建物を残したまま売るか、解体して更地にするかは物件によって異なります。解体してから売却できないと、費用や税負担が先行します。不動産会社へ相談する前に取り壊すのは避けたほうが無難です。

3.賃貸住宅として貸す

賃貸需要がある地域なら、実家を貸して家賃収入を得る方法もあります。将来、家族が住む可能性を残せる点も特徴です。

一方で、そのまま貸せるとは限りません。修繕、設備交換、清掃、入居者募集などに費用がかかります。貸した後も、故障への対応や退去後の原状回復が必要です。

家賃の見込みだけではなく、初期費用と継続的な管理費を差し引いて判断してください。周辺で戸建て賃貸の需要があるか、不動産会社に確認することも欠かせません。

4.空き家のまま維持管理する

遺産分割が終わっていない、家族の気持ちが整理できていないなど、すぐに処分できないこともあります。その場合は期限を決め、空き家として管理します。

管理では、室内の換気や通水、雨漏りの確認、庭木・雑草の手入れ、郵便物の整理、破損箇所の点検などを行います。離れて暮らしている場合は、移動時間や交通費も負担になります。

自分たちで通うのが難しければ、空き家管理サービスを利用できます。契約前には、巡回の範囲、室内へ入るか、写真報告があるか、緊急時の対応、追加料金の条件を確認しましょう。

5.建物を解体して土地を活用・売却する

建物の劣化が激しく再利用が難しい場合は、解体して土地を売る、駐車場などに活用するといった方法があります。

ただし、解体にはまとまった費用がかかることもあり、土地に住宅が建っていることで適用されていた固定資産税の軽減措置が、解体後は適用されなくなることもあります。土地の条件によっては、新しい建物を建てられない場合もあるため注意が必要です。

解体を決める前に、不動産会社へ更地の需要を確認し、自治体には補助制度の有無を問い合わせてください。解体後の税額については、市区町村の資産税担当窓口などで確認できます。

実家の方針を決める前に確認したいこと

所有者と相続手続きの状況

売却や賃貸を進めるには、誰が実家を所有しているのかを確認する必要があります。登記事項証明書、固定資産税の納税通知書、権利証や登記識別情報などを探してみましょう。

所有者が亡くなっている場合は、遺言書の有無、相続人、遺産分割の状況を確認します。相続人の意見がまとまっていなければ、特定の人だけで実家を売ることはできません。

相続登記には申請期限に関するルールがあります。手続きが分からないときは、法務局の案内を確認するか、司法書士へ相談すると整理しやすくなります。

家族が住む可能性と手放せる時期

家族には「住みたいか」だけではなく、「いつから住めるか」「改修費を負担できるか」まで確認します。仏壇や家財道具を理由に結論が止まっている場合は、家と家財を分けて考えることも必要です。

親が施設へ入居したケースでは、本人が自宅へ戻る可能性や売却への意向も確かめます。所有者本人の判断能力によっては自由に売却手続きを進められないことがあるため、早い段階で家族内の認識を合わせておきましょう。

建物の状態と売却できる価格

外から見ただけでは、雨漏り、シロアリ被害、配管の劣化などを把握できません。建物の状態が悪ければ、修繕して貸すより、現状のまま売却したほうが負担を抑えられる場合があります。

売却価格を知りたいときは、不動産査定を利用します。1社の意見だけで決めず、査定額の根拠や販売方法も比べると、実家の市場性をつかみやすくなります。

維持にかかる費用

空き家を残している間は、固定資産税のほか、火災保険、電気・水道の基本料金、庭木の手入れ、修繕、交通費などがかかります。マンションなら管理費や修繕積立金も続きます。

空き家になると保険の契約条件が変わることもあります。加入中の保険会社へ、居住者がいなくなったことを伝え、補償が継続されるか確認してください。

迷ったときの判断手順

  • 現地の状態を確認する:雨漏り、破損、庭木、郵便物、近隣への影響を確認します。
  • 所有者と相続人を整理する:名義や遺産分割の状況を調べ、話し合う人を明確にします。
  • 家族の希望に期限を設ける:住む、残す、売るという希望だけでなく、実行時期も決めます。
  • 売却価格と賃貸需要を調べる:不動産査定を受け、売る場合と貸す場合の現実的な条件を確認します。
  • 費用と手間を比較する:維持費、修繕費、解体費、管理の手間を含めて比べます。
  • 結論までの管理担当者を決める:家族が管理するのか、空き家管理サービスへ依頼するのかを決めます。

判断に迷う場合は、「今後も所有する積極的な理由があるか」を考えてみてください。思い出があることと、建物を所有し続けることは別の問題です。写真や必要な家財を残し、実家そのものは売却する選択もできます。

片付け、相続、売却まで含めた全体の流れは、実家じまいとは何か、費用や手順をまとめた記事もご覧ください。

売却と空き家管理は同時に検討できる

「売ると決めてから査定を受ける」と考える必要はありません。査定は、実家を残すか手放すか判断するための材料にもなりますので、売却できそうな価格や期間が分かれば、維持管理を続けた場合との比較がしやすくなります。

一方、相続手続きや家族の話し合いに時間がかかるなら、その間の管理を先に手配します。不動産会社へ相談する場合は、空き家の売却実績、対応地域、家財を残したまま相談できるかなどを確認するとよいでしょう。

査定額が高いという理由だけで依頼先を決めず、査定の根拠と販売計画、必要な費用について説明を受けてください。

誰も住まない実家に関するよくある質問

Q
実家の中に荷物が残っていても査定できますか?
A

荷物が残った状態でも査定を依頼できる場合があります。査定前にすべて処分する必要はありません。売却方法が決まる前に片付けると、残したい物まで処分したり、不要な費用がかかったりすることがあります。貴重品や重要書類を探しながら、段階的に進めましょう。

Q
兄弟の一人が売却に反対している場合はどうなりますか?
A

遺産分割がまとまっておらず、実家が相続人の共有状態にある場合、原則として一人の判断だけで不動産全体を売ることはできません。売却代金の分け方や思い出の品の扱いも含め、反対する理由を確認してください。話し合いが進まない場合は、司法書士や弁護士などへの相談が必要になることもあります。

Q
古い実家は解体してから売ったほうがよいですか?
A

必ずしも解体したほうが売りやすいとは限りません。中古住宅として探している人や、買主側で解体したい人もいます。解体費用、土地の税負担、再建築の可否に影響するため、不動産会社へ現状のまま査定を依頼してから判断してください。

Q
自治体へ実家を寄付できますか?
A

自治体が、希望された土地や建物を必ず受け取るわけではありません。利用目的がない土地や、管理費がかかる建物は受け入れられないことがあります。寄付を希望する場合は所在地の自治体へ確認してください。空き家バンクへの登録を案内される場合もあります。

Q
遠方の実家はどのように管理すればよいですか?
A

家族が定期的に通えない場合は、空き家管理サービスや地元の不動産会社へ相談する方法があります。外観確認だけのサービスと、室内換気や通水まで行うサービスでは内容が異なります。鍵の保管方法、災害後の確認、異常時の連絡方法まで確認して契約しましょう。

まとめ

誰も住まない実家は、家族が住む、売却する、貸す、空き家として管理する、解体するという選択肢があります。どの方法が合うかは、建物の状態や立地、相続手続き、家族の意向によって変わります。

結論が出ていない間も、空き家の管理は必要です。現地の安全を確認し、所有者と相続の状況を整理したうえで、不動産査定により売却価格や需要を調べてみましょう。残す場合は管理担当者と見直し時期を決め、期限のない先送りを防ぐことが大切です。